「ECM for Tomorrow」シリーズより、ECMのお家芸ソロ・ピアノの名盤5作品をピックアップ！

■キース・ジャレット / パリ・コンサート（UCCE-9278）
3年間ソロ・コンサートを中断していたキース、パリ名門での7年ぶりのソロ・ライヴ作
長時間の即興演奏がトレードマークのソロ・コンサートだが、その内容の1枚ものは意外にも本作がキャリア初だった。初出LPはAB両面にまたがる、力強い38分の本編が柱。90年代の『ウィーン・コンサート』『ラ・スカラ』へと続く口火作としても意義深い。

■リッチー・バイラーク / ヒューブリス（UCCE-9288）
日本のレコード会社の支援を得た初期バイラークの70年代を飾るECMリーダー第2弾
74年にECMでデビュー作『ナーディス』を制作してからは、デュオとトリオのような小編成で自己の音楽世界を追求。そしてこの第2弾ではECMのお家芸と呼ぶべきソロ・ピアノに取り組んで、自身にとって未知の領域を開拓した。初出LPの邦題は『パール』。

■スティーヴ・キューン / エクスタシー（UCCE-9286）
ECMの初リーダー作を録音したばかりのキューンが、直後に企画を受けたピアノ独奏作
ニューヨーク録音の前作『トランス』の成果に手応えを感じたプロデューサーのマンフレート・アイヒャーが、キューンをオスロに招いて制作。代表的自作曲「ライフズ・バックワード・グランス」「ザ・サガ・オブ・ハリソン・クラブフェザーズ」の再演も注目される。

■ステファノ・ボラーニ / ピアノ・ソロ（UCCE-9310）
イタリア新世代最重要ピアニストと目されたボラーニが、遂に放ったECM初リーダー作
日本制作盤やエンリコ・ラヴァとの共演で若き実力者ぶりが知られていたステファノ・ボラーニ。スタンダード、ラグタイム、ビーチ・ボーイズ、オリジナル、即興曲と、バラエティ豊かな素材に対して、敬意を表しながら自分流の鮮やかな回答を示す技量が見事だ。

■アブドゥラー・イブラヒム / アフリカン・ピアノ（UCCE-9255）
全世界にセンセーションを巻き起こした、南アフリカ出身のピアニストのソロ・アルバム。
アーシーでエネルギッシュなプレイは、生地アフリカの風土と自然の生命力を喚起させる。

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