TBS VINTAGE CLASSICS （3） ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ 初来日公演

日本の楽壇に大きな衝撃を与えた、ロストロポーヴィチ初来日時のライヴ録音が、ついに蘇る。

当盤に収録されているのは、31歳のロストロポーヴィチが、最初に日本を訪れた際の記念すべき演奏だ。～レニングラード・フィルの日本演奏旅行に帯同する形での来日だったが、1952年に出た井上頼豊著『ソヴェト音楽の三十年』（筑摩書房）では「まだ二十五歳に満たない若い天才チェリスト」として、オイストラフらと並んで２ページを割いて紹介されているように、彼は日本でも無名の新人というわけではなかった。～ロストロポーヴィチによるワインベルクの協奏曲録音は、これまで64年のロジェストヴェンスキーとのライヴ録音しか聴くことができなかったので、当盤の演奏は、不完全な形とはいえ、貴重な２つめの録音ということになる。
増田良介（ライナーノーツより）