映画『アンナ・カレーニナ』オリジナル・サウンドトラック

『プライドと偏見』（2005年）、『つぐない』(2007年)に続き、同監督、主演、音楽のトリオがとり組んだトルストイの恋愛作品。

今回のトルストイの映画化では、物語の大半が閉鎖された劇場の舞台で演じられる。つまり、劇場の舞台が、19世紀末ロシアの貴族社会に現実感を与える象徴的な役割を担っているのだ。そうした貴族社会のしきたりやふるまいが劇場内に限定されると、それとは逆に、貴族社会に囚われない人間の生の在り方が劇場の外部に存在することになる。『アンナ・カレーニナ』の音楽は、これらふたつの世界の中間に存在している。 － ダリオ・マリアネッリ　　　【2013年3月29日（金）ＴＯＨＯシネマズ日劇　他　全国ロードショー／配給：ギャガ】