フォー・ナウ・アイ・アム・ウィンター

ビョーク、トム・ヨーク、シガー・ロスも絶賛するポスト・クラシカルの旗手「オーラヴル・アルナルズ」のニュー・ワールド！

アルナルズの音楽がどのくらいアイスランドの地理的な影響を受けているかはともかく、彼がアイスランドの（比較的狭い）音楽コミュニティの強みの中から出てきたアーティストであることは間違いない。アイスランドには、先に名前を挙げたヨハン・ヨハンセンがいるし、ポスト・クラシカルの牙城とも言うべきレーベル、Bedroom Communityを率いるヴァルゲイル・シグルソンがいるし、言うまでもなくシガー・ロスがいる。・・・・・・
ニコ・ミューリーによるオーケストラ・サウンドと、アルノール・ダンのヴォーカル。この２人の助けを借りて完成した『フォー・ナウ・アイ・アム・ウィンター』は、それまでのアルナルズの音楽作りとは大きく異なる展開を見せることになった。より大きなスケール感が獲得されたのはもちろんだが、非常にセクシーなダンのヴォーカルが加わることで、これまでの「アイスランド的」という形容に収まり切らない、ヒューマンでユニバーサルな魅力を備えた音楽に成長したと思う。　　　前島秀国ライナーノーツより