THE BEST ｰ ガブリエル・フォーレ

2024年、没後100年を迎えるガブリエル・フォーレ（1845-1924）、究極の２枚組ベスト！！

ガブリエル・フォーレ（1845-1924）について
フランス近代を代表する作曲家フォーレは、幼い頃から才能を発揮。教会オルガニスト及び、合唱指揮者としての指導を受け、21歳にしてオルガニストとなる。1871年、親しい関係にあったサン＝サーンス、ドビュッシーと共に「国民音楽協会」を設立。グランド・オペラ全盛のフランスにおいて、歌曲や室内楽を中心としたフランス音楽の普及に尽力。同時にこの分野における独自のスタイルを確立する。一方、パリ・マドレーヌ寺院などのオルガニストを40年も務めた名手フォーレが、オルガン独奏作品を１つも書かなかったのは、“オルガンは単に安定した生活費を得るため”だったというのも興味深い。代表作の中心には室内楽が置かれ、美しいピアノ曲と歌曲の数々も見逃せない。そしてフォーレの名を永遠不滅のものとした《レクイエム》は、モーツァルト＆ヴェルディと共に「3大レクイエム」の1つに数えられる名作だ。「サン＝サーンスより深みを持ち、ラロよりも変化に富み、ダンディよりも自発的で、ドビュッシーよりも古典的。フランス音楽の巨匠にして、音楽的天才を映す完璧な鏡」という、音楽学者レスリー・オーリーの言葉が、フォーレの音楽とその人生を象徴する。（2024年2月 田中 泰）