プレクウェル

ポップに武装する、ダークサイドの精霊、GHOSTの侵略が止まらない
―― 伊藤政則

第61回グラミー賞「最優秀ロック・アルバム」 ノミネート
全米3位、3か国1位、13か国TOP 10入を果たした、ゴーストの最新アルバム (2018年リリース)

スウェーデン、リンシェーピング出身のドゥーム・メタル・バンド＝ゴースト。
デビュー時から、フロントマンのパパ・エメリタスのドクロ・メイクに仰々しいコスチューム、ブラック・サバスにも似たドゥーム・メタルに悪魔的なアレンジの賛美歌をミックスしたオドロオドロしくも一面耽美的なサウンドで人気を集めてきた、超個性派バンド。

サード・アルバム『Meliora』(2015)の収録曲「Circle」が2016年グラミー賞「最優秀メタル・パフォーマンス」を受賞し、“スウェーンのロック・バンド”だったゴーストは“世界の偉大なロック・バンドの一つ”へとその存在を大きくした。
そして4作目『プレクウェル』が2018年6月1日にリリース。
ヴォーカル（のキャラクター）がパパ・エメリタス3世からコピア枢機卿に交代、メイクもコスチュームも一変した。サウンド面も、へヴィで厳かな響きに加え、シングル「ラッツ」を筆頭にキャッチーでポップに。躍動感のあるインストゥルメンタルもあり、ダイナミックに情感豊かに畳みかけてくる。

アルバムのプロデュースはトム・ダルゲティ（オーペス、ロイヤル・ブラッドなど）。